これを作る前は、足とあごで糸を挟んで編み付け作業をしていました。しかし、つまみ糸を使うようになって、編み付ける作業が増えたのと、足とあごで糸を引っ張っていては細かい作業ができませんでした。両足でレール糸を引っ張ったりもしましたが、事は同じでした。
釣り雑誌の広告には、いろいろな編付器が出ていましたが、木製ならすぐに作れそうなのに、5,000円近くも投資するのはアホらしいと思い、自作することにしました。上の画像で、最初はバイスを2つだけ取り付けたものを作りましたが、編み付けている最中に編み付けが移動してしまい、「使いにくいなぁ」と思っていました。
そんな時に何かの釣り雑誌の記事で、「センターステージ」(だったと思う)を取り付けるとよい、と書いてあるのを読んで早速画像のように取り付けてみました(私は、ステージを支えている部分をセンターアームと呼んでいます)。これが有るのと無いのとでは大違いで、相当細かい作業も安定してできます。まだ取り付けていない方は、是非取り付けてみて下さい。ステージの幅は、下の画像のように横長で、レール糸方向に短い方が使いやすいと思いますが、5ミリあれば間に合います。
あとは糸を引っ掛けるロッドとフックです。ロッドは、ステンレスバネ線0.4ミリの先を曲げて加工した物で、フックは使用済みの掛け鈎にナイロンの0.3号を30センチほど付けた物です。ロッドはフックと同じように、掛け鈎に糸を取り付けた物でも充分ですが、こちらの糸はナイロンの2号か、細い針金を使い伸びないようにした方が良いと思います。
バイス部分の材料や構造についてのお尋ねが時々ありますので、参考の画像と簡単な説明を掲載しておきます。なお材料は全て、ホームセンターで揃います。
バイスは、サイズ違いのワッシャをエポキシで接着して作りました。糸が当たる部分は、ゴムシートを両面テープで接着しています。画像の螺旋(らせん)部品は押しバネで、1本を1/3の長さに切ってあります(今回はバイスを3つ取り付けたので1/3に切りました)。これらの材料を取り付けるバイスの数だけ揃えます。 | |
ボルトとウィングナット(蝶ねじ)で固定します。バイスの挟む部分の間には、ボルトに押しバネを切ったもの(上の画像を参照)を通しておきます。こうすることによって、バイス面が常に平行に閉じるようになります。 | |
センターアームのヘッド部分です。ユニクロの特厚金折30ミリに皿ねじをエポキシで接着してあります。30ミリが手に入らない場合は35ミリでも間に合いますが、若干大きくなります。黒く見える部分は、ゴムシートを両面テープで接着してあります。このゴムは使っているうちに減ってきますので、使い辛くなったら交換します。(左後ろの方にほんのちょっとだけ棒のような物が見えますが、撮影用に固定するための脚ですので、実際の編付器には関係ありません) | |
センターアームに使っている部品です。いちばん下の金具は商品名ミニ金具HK−15で、ヘッド部分を固定するためのものです。 | |
センターアームを取りつけた状態です。ゴムシートの部分は作業の種類に応じてヘッドの角度を変え、広い方を使ったり狭い方を使ったりします。 |
このホームページを見て下さった方より、次のようなお便りをいただきました。
わたしが以前失敗したのは、市販のもので高さがなく、下側へくぐらせることが困難なものを購入してしまいました。これだと上側のみの”片編み付け”になり、負荷が上側のみとなり、仕上がりが曲がってしまいます。
名古屋市在住 野崎さんより
私は最初から自作の編付器ですので、高さに付いては考えたことがありませんでした。自作編付器の場合、糸が通るところと台の間は約10センチ、バイスとバイスの間隔は約20センチです。お便りのように高さが無いと、やはり作業に支障をきたすと思われます。市販の編付器を購入する際には、高さも検討する必要がありそうです。貴重な情報をありがとうございました。