川柳といえるかどうかは怪しいですが、友釣りに関して思っていることや体験したことを、自分なりに七五調にまとめてみました。暇つぶしにでも読んでみて下さい。
い | 行って来いよと長手尻 | 掛かりが遠いとき、手尻を長くしてオトリ任せの泳がせでやってみること。このやり方は結構巧くいくことが多いです。 |
ろ | 論より釣果 | 自分に対する戒め。言っていることに、釣果が伴っていないギャップに悩んでいます。 |
は | 鼻が切れてマイナス1 | 気を取り直して、掛かり鮎だけでも取り込みましょう。 |
に | 二度目はいまイチ | 同じ所を釣り返すと、二度目は釣果が落ちること。釣り返すよりも場所変えした方が良いかも。 |
ほ | ほったらかしの入れ掛かり | 下手なオトリ操作をするより、オトリが泳ぐままにしておく方が良く掛かることのたとえ。 |
へ | へたの割り込み | 釣れている人の所へ近づいて行って、ついには竿が当たるくらいになってしまうことの戒め。 |
と | ドンブリのショック | 「あーぁ」と思わずため息。(脱力) |
ち | ちょっと拝借、引き舟の鮎 | 弱ったオトリで粘るより、借りた方が勝負は早い。借りなくてもいいようにすることが、技術の向上につながります。 |
り | 流心から辺地(へち) | 流心から岸に向かって釣ること。岸すれすれに良い石が入っていることもしばしばです。 |
ぬ | 抜きではなく、寄せを | 良型が掛かった時や手尻が長い時は、無理に抜くよりも寄せて取り込んだ方が良いです。 |
る | ルールを守って入漁料 | 入漁料で鮎の放流事業は成り立っています。高いと思う日釣り料でもきっちり払いましょう。釣れる釣れないとは別問題です。 |
を | オトリ選びは的確に | 慎重だけではなく、手早くでだけでもなし。見落としがちなのは、自分と反対側の体側に有る、傷や奇形です。 |
わ | 渡る時には声かけて | 川を渡る時や後から入釣する時は、ひと声掛けましょう。混雑している時でも、お互いに気持ちが良いものです。 |
か | カチンカチンはいびつな泳ぎ | カチカチになってオトリを弱らせてしまうのは、泳ぎが不自然な証拠。うまく泳がせているときは、いつまで経ってもオトリはフニャフニャです。 |
よ | よく釣る人に教えを請う(こう) | 釣り場で良く釣る人を見掛けたら、頭を下げて教えてもらいましょう。そのおかげで新しい見聞を得ることもしばしばです。持っている缶コーヒーなどでお礼すれば、かえって喜ばれたりもします。 |
た | たくさん釣ってとことん楽しむ | 『たくさん釣って得られるゆとりこそ、本当の良きマナーにつながる。』(古川トンボ著:アユ泳がせ釣り入門より) |
れ | 連続バラシはハリ交換 | バラシを連発するときはハリ先をチェック。少しでも怪しいときはすぐ交換。気も動転しているでしょうから、小休憩もとりましょう。 |
そ | そっと出す、やさしい気持ちの 送り出し |
オトリを大切に扱うことのたとえ。1匹目が早ければ、その日は快釣です。 |
つ | つなぎ目でわかる、技術の差 | 仕掛けを見たら、その人の釣技はおおよそ判ることのたとえ。上手い人の仕掛けは、たとえ太仕掛けでも作りは丁寧です。 |
ね | 根掛かり外しで川流れ | 根掛かりを外しに行って、流されそうになること。タビの裏にハリが掛かったりすれば、大ピンチ! |
な | ナイロン糸で泳がせ | 泳がせ釣りは、やはりナイロン糸。メタルでは難しい。 |
ら | ラインの太さもTPO | 浅いポイントでは、細糸は使いにくいことのたとえ。流れの強さと、掛かる鮎の大きさでの使い分けが必要です。 |
む | 向こうの岸が良く見える | 同じポイントでも、竿を出す方向や見る方向によって、石の配列から良く見えたり、そうで無かったりすることのたとえ。本来は、遠くのポイントばかりでなく、手前も大切にすることの戒めに使う。 |
う | 鱗(うろこ)がざらざらダメオトリ | 鱗がザラザラだけならまだマシですが、ひれの先が白くスカスカになっているのは絶対ダメです。これは餌を切ってから日が経っている証拠です。特に天然オトリは要注意。 |
ゐ | 居ない鮎は釣れない | 網がバンバン打ってあったり、上手い人が釣りさらえた後ではサッパリ掛からないこと。いくら良い流れでも、鮎が居なければ釣れません。 |
の | 飲んだら釣るな | 酔っ払って川で溺れないための戒め。 |
お | オモリ使いが鍵 | オモリがもっと上手く使えればと思うことが良くあります。背鈎では攻められない激流も、オモリでは可能だからです。 |
く | 空中輸送で竿抜け狙い | 木が覆い被さっている所や、手前に障害物がある所は竿抜けになっていることが多いです。泳がせて送り出せない場合は、思い切って空中輸送で攻略を。 |
や | 「やっと来た!」掛かったのは ウグイじゃん |
ガックリ。よくあるケース。 |
ま | 前を通るな、川の中 | 岸寄りを釣ろうと思って、しゃがんでまでポイントに接近したのに、ジャブジャブと川の中を歩かれて腹立たしい気持ち。ベテランそうに見えても歩いて行く人がいるのですが、気を使って欲しいものです。 |
け | ケラレたら大バリ | ケラレるのはハリが浮いている可能性大。1ランク大きなハリにすることで、解決することも多いです。 |
ふ | フッ飛ぶ目印気持ちイ〜 | 「来たー!」これだから止められません。(喜び) |
こ | ころんでも竿は垂直 | 取り込みのときに転んでも、竿は立てたままの光景をよく見かけます。転んだ弾みで高切れでは、まだまだです。 |
え | エビで鮎は釣れない | エビ(掛け鈎が水中糸に絡んだ状態)では、なかなか掛かりません。エビで鯛を釣るにかけてある。 |
て | テトラの際は良く掛かる | テトラポットの周りは竿抜けになっているだけではなく、良い石が入っていることが多いたとえ。流れが当たっている所にテトラを沈めることからも、想像できます。 |
あ | 浅い所は引き舟外し(はずし) | 浅いポイントではガラガラと引きずるよりも、引き舟は外して石でも載せておいた方が良いことの戒め。ひっくり返ったのに気が付かず、中のアユが暴れて慌てることも無くなります。こういう所は袋ダモが効果的。 |
さ | サラ場の激釣、目が回る | 1時間に30も掛かると気が変になりそうです。1回だけ経験があります。 |
き | 金属糸でイヤイヤ | 金属糸は水切れが良く糸フケを作りにくいので、オトリを引っ張ってしまいやすいことのたとえ。目印がバタバタしたらイヤイヤの合図。 |
ゆ | 夕方はチャラ瀬 | 午後3時ごろからはチャラ瀬が狙い目。ボツボツ帰る人もいるので、静かになってくると鮎は浅い所に出て来ます。 |
め | 目印スムーズ良く掛かる | 目印がスムーズに動いていることは、泳ぎも安定している証拠。いかにも掛かりそうな感じがします。 |
み | みんなが掛かる時合いどき | 休憩しているときに、周りの人がパタパタと掛け始めるときがあります。これは掛かる時間が訪れた証拠です。自分もさっさと竿を出しましょう。 |
し | 自分だけ入れ掛かり | こんな最高な気分はありません。(笑い) |
ゑ | 遠征しても釣果は同じ | どこへ行っても釣る人は釣るし、ダメな人はダメ。なんか身につまされるものがあります。 |
ひ | ビリ鮎のがんばり | 10センチほどの掛かり鮎でも、ひと泳ぎかふた泳ぎは出撃可能。それでオトリごろが掛かれば後につなげられます。がんばって掛けて来てくれーの気持ちが込められています。上手くいったらありがとうのひと言を。 |
も | もう一匹で帰宅が遅れる | 夕方、掛かりが遠退いたときに粘るとこうなりがちです。さっと切り上げる決断が大切。 |
せ | 瀬脇が本命 | 流心の鮎は掛かりが早いので、釣り切られやすい。瀬脇はかけ上がりで流れも緩やかなうえに、釣り人が立ち込んでいるためアユがごっそり残っている好ポイント。 |
す | 水温に注意、谷水のオトリ | 谷水や井戸水に生かしてあったオトリを、川の中に入れる時には注意が必要です。水を手ですくってオトリ缶に少しずつ入れ、鮎を水温に徐々に慣らすようにしないと浮いて潜りません。さらにオトリ缶の中で30分くらいは馴染ませましょう。 |
ん | 「ん!?何か変」は、即チェック | 「目印に何かおかしな動きが出たら、面倒臭がらずに引き戻してチェックする。」(福岡一己VSアユ:がまかつビデオより) |
協力:岐阜市 加納正史さん
朝瀬、昼トロ、夕のぼり | 朝は瀬、昼はトロ場、夕方は瀬尻が好ポイントになること。”のぼり”とは、アユが淵(トロ場)から瀬に遡ってくることから。時間によって掛かるポイントが変わることのたとえ。 |
1場所、2オトリ、3に腕 | 友釣りでは、ポイント選びが一番大切なことのたとえ。この事は他の釣りにも当てはまる。 |
へたの長竿 | 友釣りは技術で釣るもので、道具で釣るのではないことのたとえ。竿は長いほど操作が難しいのに、長ければよく釣れると勘違いしないための戒め。 |
見える魚は釣れない | 友釣りでいえば岩盤やトロ場にいる鮎が該当するでしょう。姿を見せるだけでサッと散ってしまいます。また、群れアユや遊びアユなどは私の手に負えません。 |
東(ひがし)夕立は来ない | 郡上郡八幡町付近での、雷雨に関する格言。東の方から聞こえる雷鳴は、御嶽山方面の雷雲からなので、郡上の方には滅多に来ないということ。従って比較的安心して竿を出していられます。逆に西の方から雷鳴が聞こえるときはこっち(郡上)に来ることが多いので、早めに川から上がった方がいいそうです。土地の方に教わりましたが、私はこのことを”東は来ない”ことから『東来ん』(とうこん:闘魂)と覚えています。ふる〜い!!でも覚えやすいでしょ? |
お粗末さまでした。m(__)m