鮎タモのグリップ部分の修理

グリップ部分が折れたタモ

釣り場で転んで、タモのグリップ部分が折れてしまいました(左の写真)。買い換えるのももったいないので、修理しました。グリップが折れるのは滅多に無いことと思いますが、せっかくですのでページにまとめました。何かの参考にして下さい。使っている鮎タモはDaiwaの鮎早技です。

タモを次の釣行には使いたかったので、今回は急いで修理しました。継ぎ足しに使ったラミンという材料は、水をよく吸うので向いていなかったという結果でしたが、シーズン中は何とか使えそうですので取り敢えずは上手く出来ました。




    分解した状態
  1. 折れたグリップ部分を分解します。左下の木っ端が折れた先の部分です。ネジ穴の所から折れていました。ここにはコーキングのようなものがたっぷり塗ってあり、水分の蒸発が上手くいっていなかった様です。そのためか木が半ば腐っていて、プシュプシュになり脆くなっていました。
  2. 斜めに切断
  3. グリップ部分を斜めに切ります。これに合わせて継ぎ足す材料も斜めに切ります。この斜めに切って継ぎ足すのがコツです。もっと複雑な継ぎ方もありますが、それほど大きな力はかからないでしょうし、加工に時間が掛かるのでこの様にしました。やってみる前は、斜めに切るのは難しそうに思いましたが、実際に切ってみると意外と上手く出来ました。ここではラミンという木材の丸棒を使っていますが、このラミンという木材は水分を吸収して大きく膨らむので、グリップの修理には向いていません。直径方向で10%まではいきませんが、7〜8%は伸びる感じです。あとで聞いたところによると、樫の木とかブナが良いそうです。(一番上の丸棒は実際は真っ直ぐなのですが、デジカメのレンズの歪みで曲がって写っています)
  4. 接合面の修正
  5. 鋸(のこぎり)で切っただけですと接合面に大きな隙間が出来易いので、カッターナイフで削ったりヤスリやサンドペーパーで接合面を整えます。鉋(かんな)が良いそうですが持っていないので、カッターナイフで削りました。削り過ぎは修正できませんので一度に削らず、少しずつ削るようにします。接合面の周囲には隙間があると、水中糸が喰い込んだりしてトラブルの原因になりますので、出来るだけ念入りに仕上げます。多少のことは後から接着剤を多く付けて、隙間を埋めることも出来ます。
  6. 接着完了
  7. 接着して組み立てた状態です。接着剤はエポキシを使いましたが、合成ゴム系でもいけそうです。プラスチック部分は接着してありません。剪断方向の強度が気になる方は、糸を巻くなどして補強されると良いと思います。
  8. 修理完了
  9. 網の部分も取り付けて完了です。今回の費用は、材料のラミン丸棒が税込み220円でした。今回使ったラミンは良くないので、シーズンオフになったら適当な材料で再修理する予定です。
このページはここで終わり

↑ページの先頭へ

[戻る | Index]

Yosihiro Sogabe in Gifu 2000-07-06