第19回 竿の固着防止


先日のことですが、釣り場で竿を畳むのに石に打ち当てている人を見かけました。竿が壊れてはと思い、話しかけて拝見すると3シーズンくらい前のモデルですが、ジョイント部分が1センチほど出ていました。これほどまでにはジョイントが減らないまでも特にメインロッドではそうですが、使っているうちにどうしても接続部分が固くなってしまいます。

そこで対策。用意するのは普通のローソク1本。やり方は、まず竿を分解して1本(1段)ずつにします。そしてそれぞれの接続部分にローソクをこするようにしてロウを塗ります。塗り終えたら竿をつないで、軽くねじるようにしてロウを馴染ませます。まだ固いようでしたら、もう少しロウを塗り足します。全部の接続部分に施したら完了です。それまでスカッと噛んでいたのがジワッと噛み合うようになり、畳むときにも固くて困るという事は無くなります。ただ、竿は使わなくても持ち歩いているだけで、次第にロウは薄くなってきますので、そうしたらまた塗り足します。釣友にも教えてあげたら「あれはいいわぁ」と喜んでいましたので、竿が固着して困っている方は一度お試しください。なお用意するローソクですが、スキー板やスノーボードに塗るホットワックスがあればローソクよりも軟らかいので、そちらの方がより具合が良いです。

それと固着した竿を畳むのには、固い所にストンストンと落とすようにしてショックを与えて緩めるのですが、その時には必ず尻栓は外すようにしてください。最近のカーボンロッドはほとんどが、尻栓の相手側のネジを竿のカーボン素材に直接削り込んで作ってあります。ですので尻栓に過度の力が加わるとネジの部分が吹っ飛んで、尻栓がはめられなくなってしまいます。竿を畳むときにもそっと畳むようにして、尻栓には余分な力が係らないようにされることをお薦めします。


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Yoshihiro Sogabe in Gifu 2003-09-03 (2003-09-04)