今シーズンの初め頃ですが、鮎のビデオを観ていて面白いことに気が付きました。それは野鮎の掛かり方です。掛かり方には大まかに2通りあるようで、ひとつは野鮎が反転した時にハリスが魚体に擦れて掛かる掛かり方と、もうひとつはオトリに野鮎が接近した時に掛け鈎そのものが野鮎に鈎立ちして、野鮎が身をくねらせる動作で刺さり込んで鈎掛りする掛かり方です。
この時、掛け鈎が重すぎて垂れている場合は共に腹部に掛かるだろうと思いますが、バランスが取れて適切な高さに掛け鈎が位置していた場合に反転掛かりは背掛かりに、クネクネ掛りは体側への掛かりになるのだろうと思うのです。ここで体側への掛かりとは、掛かった状態でぶら下げた時に、掛かり鮎が寝そべった(鮎を皿に並べた時のよう)みたいになる場合で、腹側への掛かりとは腹部を上にしてぶら下がっている状態です。背掛かりは文字通り背掛かりです。
私は掛かり方の違いが、比較的自由な泳がせとか止め泳がせといったオトリの操作で起きるだろうと思いました。そこで止め泳がせがお得意な『鮎の殿堂』サイトのDさんにお尋ねしました。Dさんのお返事は、一つの意見ではあるが操作よりも、野鮎の活性で差が出るのではとのことでした。言われてみればなるほど、その通りだと思いました。追い気満々でダッと追えば背掛かり。追い気が弱くチョロッと近づくだけですと側面の掛かりが増えてくる。改めてビデオを観るとそんな感じです。オトリの操作で掛かりが違えば、それに合わせて掛け鈎の種類を変えた方が効果的だろうと思ったのですが、どうも的外れだったようです。