第14回 オモリ使い


今シーズン(2003年)の長良川は高水続きでオモリの出番が非常に多い。普段は背鈎がメインなのですが、オモリを使わなくては釣りにならないこともしばしばです。

そこで先日師匠に、オモリは何号を持ち歩いておられるか尋ねました。お答えは3号から5号だそうです。私は0.5号から2.5号。頻繁に使うのは0.8と1号。1.5号もたまには使いますが先シーズンまでは、2号は使った覚えが無いくらいです。師匠によるとオモリを使うときは荒瀬狙いで、糸はメタルの02かナイロンの06。竿は中硬々でも穂先を30センチくらい詰めてある竿だそうです。さすがに仕掛けや竿も異なりますが、私の場合は5号のオモリを使う前に、5号のオモリを使える場所へ立ち込む練習をするのが先ですね。(笑い)

オモリを使う上で大切なのは穂先の強さ(太さ)です。穂先が軟らかいとオトリが流れに煽られたときに動いてしまって安定しません。私の場合ですと1.5号オモリに1.7ミリは必要です。換え穂先にパワータイプが付いていれば、交換して使った方が良いと思います。流れが強いので鈎も小鈎では不向きで身切れしてバレたり、エビにならないまでも釣っているうちにオトリの尻尾に引っ掛かってしまうようでは困るので、三本錨なら8号、四本錨なら7.5号くらいは有ったほうが良いと思います。水中糸はなんともいえませんが、005に0.8号よりも01に1.5号のオモリのほうがオトリが安定するので、ある程度太い糸で重いオモリの方が操作はやり易いように思います。安定するということはオトリの動きが鈍くなることなので、低水温などで止めておいた方が良く掛かるような場合は更に効果的だと思います。

オモリを持っていてもあまり使いたくないとか、使ったことが無い方も居られると思います。オモリが底石に詰まるのが嫌だからだと思いますが、これにはコツがあります。まず、目印を上の方へ移動させること。水深の3倍位が適当と思います。それで小さ目のオモリを鼻先15センチに付けて引いてみます。引っ張るといった感じでもいいです。竿に少し重みが感じられても、ジワジワ上みに移動して来ればOKです。これを“ついて来る”と言います。グイグイとオトリが煽られる(流される)感じが頻繁にあるようでしたら、オモリを1ランク重くします。この時オトリが流されてグイと来ても、絶対に竿を下もへ送ってはいけません。竿を下げて糸を緩めるとオモリが詰まってしまうので、あくまで糸は張り気味に保ちます。そして竿は寝かせたまま、ベタ引きにします。また、オモリが底石に当たるのは分かると思いますが、当たるだけでしたらそのまま。頻繁に底石に引っ掛かるようでしたらオモリを1ランク小さくします。それでも大抵はついて来ます。オモリが詰まったら糸は張ったまま竿を下もへ回してから軽く引っ張ります。これで大概は外れます。

さて探り方ですが、オトリを流れに乗せて下もへ送り、流れの緩い所で竿先を水面へ近付けます。するとオトリが潜るので、竿を少し上みへ引きます。丁度、滑り台の斜面を滑らせるような感じでオトリを底に潜らせます。オトリが底に入ったら竿に来る手応えが少し軽くなるので、そのまま上みへ引き上げていきます。上み竿45度くらいになったら竿を上げて、オモリだけを水面に出すような感じでオトリを下もへ送りながら、自分は2歩くらい前か斜め下も手へ移動します。立ち込めないくらい沖まで行ったら一旦オトリを引き舟に戻し、スタートした場所から竿半分くらい下も手で再スタートします。そしてまた探って行きます。以上が基本で、これの繰り返しです。早い話しがやや引っ張りぱなしの釣り方。オトリを自由に泳がせるという考えは一旦捨てて下さい。これでもちゃんと掛かります。慣れてきたら目印を下げてオモリはオトリから20センチくらい。竿先はやや上げて、オモリを吊るしながら引く感じで操作すればオトリは比較的自由に泳ぎます。水深が1メートル以内で立っているのは大丈夫だが歩くのはやや辛い位の瀬で、竿は中硬々。メタルの01か007、オモリは1.5号くらいまででしたらこれで充分対応出来ます。

まずは慣れることが大事。オモリを持っていない方はベルトに付けるオモリポーチと0.8号、1号、1.5号の3種類のオモリを買って下さい。今まで敬遠していたような早瀬も、オモリを使ってそこそこでも釣れる様になれば自信もつきます。大体、オモリを使わないと釣れない様な早瀬は竿が入っていないことが多いので勝負も早く、型も良いことが多いです。アタリも強烈に出るので自分の釣りが豪快に感じられ、高水でも臆することなく竿出しできるようになります。


このページはここで終わり

[戻る | Index]

Yoshihiro Sogabe in Gifu 2003-07-28