先日、水中糸を買いに某大手チェーンJ州屋へ行った時のこと。お目当ての糸を手に取り、他のグッズはどんなのがあるのかと反対側の通路へ回ってビックリ、ハナカンはチューブ式のワンタッチ、掛け鈎は5.5〜7号の小鈎が中心。サカバリも予めハリス止めがくっ付いたのが目立ちます。「は〜、時代は変わったなぁ」という印象を強く受けました。
まあ、ワンタッチハナカンは時代の流れで頷けます。作業が早いのもそうですが、高齢者の釣り人にとって老眼は従いて回るもの。泳がせハナカン(丸ハナカン)を見づらいからといって閉じ損なえばオトリに逃げられマイナス1の憂き目になってしまいます。ですから手間要らずで売れるのも当然。しかし未だに泳がせハナカンの私は、売り場にひっそりと並んだ2アイテムの泳がせを見つけて何だか寂しい思いがしました。
それと掛け鈎。5号とか5.5号の鈎を見て、「こんなのどこで使うの〜?」と思わず叫びそうになりました。自分のホームグラウンドである長良川での使用を勝手に想像してのことですが、4本錨で使ったとしても6号や6.5号、ましてやそれ以下が活躍するポイントはあまり無いように思います。掛け鈎が軽い(小さい)とそこそこ水深があるポイントでは鈎が浮いてしまって、掛かりが遅くなってしまうように思いますがどうでしょう?
自分もかつては小鈎が良いと思っていた時期がありました。10年程前ですが当時、岐阜市内で6.5号を置いてある店は少なく、手に入りやすかったのはカツイチのZシリーズのいくつかと同じくカツイチのV5ぐらいでした。ある時少し増水した長良川で、目印は走るのに掛からない現象が頻発するのを体験しました。その日もカツイチの早がけ(現在のV5) 7号3本錨をメインで使っていたと思います。今になって思えば鈎が軽いのでケラレていたのですが、原因を知らなかったので「何でだろ〜」と疑問に思うだけでした。
それからかなり月日が経ってのこと。瀬の溝を狙っている時に、「掛かってもよさそうなのに掛からない。試しに改良トンボを使ってみよう」と思い、確か8号の3本錨だったと思いますが鈎交換。程なく同じポイントでGetできました。その時初めて「こんなお化けみたいな鈎でも掛かるのだ」と知った訳です。その後にも小鈎に替えた途端に掛からなくなったりした経験を経て、水深のあるポイントではある程度重くないと掛かり難いことを知りました。それゆえ平均して水深のある長良では、小鈎は向かないという認識を持った訳です。
全国的にはどうか分かりませんが、掛け鈎の小型化ははなはだ疑問です。ポイントにも拠りますが釣果が思うように出ないとお悩みの場合、小鈎一辺倒の方はご自分の掛け鈎が小さ過ぎないか(軽過ぎないか)どうか検討されてもよろしいかと思います。人間悩んでいると迷いの世界に入り込み、あらぬ方向へ道を誤ってしまうこともしばしばです。しかし意外なことで釣果が伸びると目からウロコがポロリです。それとも改良トンボの8号を普通に使う人間の思い違いでしょうか?時代が変わっても小鈎がマッチするようになったとは思えないのですが。